2006.06.08 Thursday
殺人エレベーターを斬る!
こんにちは。行政書士の高田です。
よその事務所のホームページを見ていると、女性の先生の中に「女性の味方です」とか「女性の相談は女性の行政書士に」などと書かれている方がいらっしゃいます。しかも、かなりの高確率なんですよ。私が依頼する側の立場だったら、この先生は自分の味方はしてくれないのかな、と思ってガッカリするでしょうね。また、男性の行政書士は女性の敵ともとれる表現ですが、少なくとも私は老若男女を問わず、市民の味方です!(←PR)
ところで、私はエレベーターやエスカレーターなしでは生きていけない虚弱男なんですが、そんな市民の心強い味方であるエレベーターで、死亡事故が起こりました。被害者は16歳の高校生です。
事故があったのは都内の区民住宅で、今月3日、被害者の高校生が降りようとしたとき、エレベーターが急に上昇し、押していた自転車ごと天井に挟まれたとのことです。この住宅では、2年前まではメーカーが保守管理を行い、昨年度からの保守管理は入札で決めていました。過去3年間に41件ものトラブルがあったそうですが、住宅を管理している区住宅公社から、保守業者に過去のトラブルは伝えられていなかったといいます。その理由が、メーカーからの報告書の専門用語が解らなかったためだといいますから、あきれてものも言えません。
昨日、警視庁はスイスに本社があるメーカーの日本法人などの家宅捜索に踏み切りました。現段階では事故の原因は特定されておらず、エレベーターの動作を制御するソフトの不具合や、扉が開いた状態で動かないようにする安全装置の故障、ブレーキ自体に通常より多くの油が塗られていたことなど、複合的な要因が事故につながったのではないかとみて、詳しい調査が行われているとのことです。日本の警察としては、異例の素早い対応ではないでしょうか。
それに比べて、メーカーは事故から4日経った昨日まで一切ノーコメント。昨日の記者会見も警察の捜査が入ったため、中止。住民向けの説明会にも出席していません。区住宅公社も、死亡者が出たというのに、ホームページで事故について触れたのは今日になってからです。事故が土曜日に起こったことや、現場の混乱を差し引いても、怠慢とも思えるこの対応の遅さは一体どういう事でしょうか。
以前、大手自動車メーカーが、自動車の欠陥を隠して販売していたことが明らかになり、客からのクレームにも誠意のない対応をしていたなど、会社の体質に非難が集中したことがありました。今回の事故もそうですが、緊張感のない仕事をしているから、小さなミスやトラブルを放置してしまい、結果として取り返しのつかない大事故を引き起こすのではないでしょうか。世界シェアが2位だろうと、7億5千万人が利用していようと、安全かどうかとは関係のない話です。逆に、それだけの人の生命を預かっているという自覚があるのでしょうか。私には、このメーカーは機械のことしか見ていないように感じられました。
私たち行政書士は、依頼者の方の法益を書類に落とし込むことが仕事ですから、たかが紙切れ1枚でも、その重みをよく解っているつもりです。書類を作るだけなら、パソコンにだってできますからね。
あなたは、自分の仕事の先の先まで見通して働いていますか?
※今回の記事に納得された方はクリックしてください→人気blogランキング
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ところで、私はエレベーターやエスカレーターなしでは生きていけない虚弱男なんですが、そんな市民の心強い味方であるエレベーターで、死亡事故が起こりました。被害者は16歳の高校生です。
事故があったのは都内の区民住宅で、今月3日、被害者の高校生が降りようとしたとき、エレベーターが急に上昇し、押していた自転車ごと天井に挟まれたとのことです。この住宅では、2年前まではメーカーが保守管理を行い、昨年度からの保守管理は入札で決めていました。過去3年間に41件ものトラブルがあったそうですが、住宅を管理している区住宅公社から、保守業者に過去のトラブルは伝えられていなかったといいます。その理由が、メーカーからの報告書の専門用語が解らなかったためだといいますから、あきれてものも言えません。
昨日、警視庁はスイスに本社があるメーカーの日本法人などの家宅捜索に踏み切りました。現段階では事故の原因は特定されておらず、エレベーターの動作を制御するソフトの不具合や、扉が開いた状態で動かないようにする安全装置の故障、ブレーキ自体に通常より多くの油が塗られていたことなど、複合的な要因が事故につながったのではないかとみて、詳しい調査が行われているとのことです。日本の警察としては、異例の素早い対応ではないでしょうか。
それに比べて、メーカーは事故から4日経った昨日まで一切ノーコメント。昨日の記者会見も警察の捜査が入ったため、中止。住民向けの説明会にも出席していません。区住宅公社も、死亡者が出たというのに、ホームページで事故について触れたのは今日になってからです。事故が土曜日に起こったことや、現場の混乱を差し引いても、怠慢とも思えるこの対応の遅さは一体どういう事でしょうか。
以前、大手自動車メーカーが、自動車の欠陥を隠して販売していたことが明らかになり、客からのクレームにも誠意のない対応をしていたなど、会社の体質に非難が集中したことがありました。今回の事故もそうですが、緊張感のない仕事をしているから、小さなミスやトラブルを放置してしまい、結果として取り返しのつかない大事故を引き起こすのではないでしょうか。世界シェアが2位だろうと、7億5千万人が利用していようと、安全かどうかとは関係のない話です。逆に、それだけの人の生命を預かっているという自覚があるのでしょうか。私には、このメーカーは機械のことしか見ていないように感じられました。
私たち行政書士は、依頼者の方の法益を書類に落とし込むことが仕事ですから、たかが紙切れ1枚でも、その重みをよく解っているつもりです。書類を作るだけなら、パソコンにだってできますからね。
あなたは、自分の仕事の先の先まで見通して働いていますか?
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